ED(勃起不全)の薬にはどんな種類がある?副作用はあるの?
日本のED(勃起不全)治療の中で最も主流といわれているのが、ED治療薬の服用です。そこで今回は、日本で承認されているED治療薬の種類やその効果などをご紹介します。
ED(勃起不全)の治療薬の種類
現在、日本で認可を受けているED治療薬には、バイアグラ®、レビトラ®、シアリス®の3種類があります。この3剤は「ホスホジエステラーゼ-5阻害薬(PDE-5阻害薬)」と呼ばれ、血管を広げて陰茎に血液を流入させることで、勃起の手助けをしてくれます。それぞれのED治療薬は、効果がみられるまでの時間やその効果が持続する時間、また配合されている有効成分などが異なります。
精神的なものから発症するEDや、生活習慣病などによるEDの場合は、ED治療薬の服用が効果的です。ただし、硝酸剤アミル等の硝酸剤やニトログリセリンなどを服用中の場合、また重度の肝機能障害がある場合などには服用することができません。必ず服用中の薬や健康状態を相談したうえで服用するようにしましょう。
バイアグラ®の効果と副作用
1999年に開発され、世界的に有名なED治療薬のひとつです。バイアグラ®にはシルデナフィルという有効成分が配合されています。服用後30~40分ほどで効果を実感でき、1時間程度でピークを迎えるといわれています。ただしその後は4時間程度で効果がみられなくなる、またはピーク時の半分程度の効果しか得られなくなるとされています。
また、効果は食事によって左右される場合があるため、性行為を行う約1時間前で、食後2時間ほど経ってからの服用がすすめられています。
日本では25mg、50mgの2種類が販売されていますが、効果の持続時間はかわりません
また、血行促進の作用から頭痛やめまいなどの副作用がみられることが多く、消化不良などの症状が現れる場合もあります。
シアリス®の効果と副作用
最も新しいED治療薬であるシアリス®と、他の薬との大きな違いは効果の持続時間です。バイアグラ®やレビトラ®が約4~10時間ほどであるのに対し、シアリス®は最大約36時間効果が持続するといわれています。
シアリス®に配合されているタダラフィルは体内で分解されにくく、吸収されてからも長時間にわたって有効成分が体内に留まるため、効果が長く続くと考えられています。
服用後1時間ほどで効果が実感でき、約3時間ほどでピークを迎えます。そのため、性行為をする約3時間前に服用することが望ましいでしょう。また、10mgでは24~30時間ほど、20mgでは30~36時間ほどと、持続時間に違いがあることも覚えておく必要があるでしょう。
シアリス®は食事の影響を受けづらいため、食後に服用しても良いとされていますが、バイアグラ®と同じように、副作用として頭痛やめまい、鼻づまりなどが現れる場合もあります。
レビトラ®の効果と副作用
レビトラ®にはバルデナフィルという有効成分が配合されています。食事の影響を受けやすいバイアグラ®の弱点を解消させたといわれるのがレビトラ®です。
レビトラ®は栄養学に基づく成人男性の1食分(約700kcal)を食べる分には、あまり影響が出ないという報告があります。また即効性が高いことでも知られています。早ければ服用後20分ほどで効果がみられ、10mgでは5~6時間ほど、20mgでは8~10時間ほど効果が持続するといわれています。
ただし、効果が出るまでの時間や効果の持続時間は個人差があり、副作用として目の充血や顔のほてりなどの症状が現れます。また頭痛や動悸などの副作用が出ることもあり、20mgのものは作用が強いためより副作用にも注意が必要です。
おわりに:自分に合ったED治療薬を選ぼう
ED治療薬はそれぞれ効果がみられるまでの時間や持続時間が異なります。また食前・食後に服用するものなど、タイプはさまざまです。医師と相談の下、ライフスタイルに合ったED治療薬の服用で治療を進めましょう。