男だって美顔、美肌になりたい!どんなビタミン摂ればいい?

美容

近年、女性だけでなく男性にも美顔・美肌への意識が高まってきています。
化粧品を使うのも良いですが、あわせて肌に良いビタミンも積極的に摂取して、体の内側から美肌をめざしてみませんか。

今回は美顔・美肌をめざす男性におすすめのビタミンと、その効果をご紹介します。

ビタミンは顔のスキンケアにどう役立つ??

他の栄養成分の分解や吸収を助けて、全身の健康維持に貢献してくれるビタミンは、肌の健康維持と適切な代謝にも非常に有効な栄養成分です。

ここでは、特に顔のスキンケアに役立つビタミンA、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンEの作用について、解説していきます。

ビタミンAのスキンケアへの作用

およそ28日周期で行われている肌のターンオーバーに作用し、細胞の生まれ変わりや分裂を活性化させて、肌を美しい状態に保つ働きをしてくれます。
また、過剰な皮脂分泌でできる鼻やおでこのニキビを早く治す作用もあるとされます。

ビタミンB群のスキンケアへの作用

ビタミンB群に含まれる8種類の栄養成分のうち、特に美肌との関係の深いビタミンB1・B2・B3・B5・B6・B7の特徴や役割は、それぞれ以下の通りです。

ビタミンB1
心身の疲労を回復することで、ストレスや忙しさからくる肌トラブルを予防し、摂りすぎてしまった糖質を蓄積しないよう、代謝させる作用があります。
ビタミンB2
全身の細胞の再生を促進する働きがあり、およそ28日周期で行われる肌のターンオーバーを正常に保つ他、糖質の代謝を促す作用も持っています。
ビタミンB3
別名「ナイアシン」とも呼ばれ、お酒を分解してアルコールによる肌への悪影響を避け、肌細胞の原料でもあるタンパク質の吸収・変換をサポートします。
ビタミンB5
別名「パントテン酸」とも呼ばれ、ストレスを和らげて肌への悪影響を軽減するとともに、吸収した栄養を効率よく変換して、肌のハリ通夜を良くする作用もあります。
ビタミンB6
摂取したタンパク質が、効率よく肌・皮膚をつくる原料として変換し、健康できれいな肌を維持する作用があります。
ビタミンB7
別名「ビオチン」とも呼ばれ、肌のハリ・ツヤを生み出すコラーゲンの生成を助け、加齢によるシミ・シワ・たるみの出現を予防する効果があります。

ビタミンCのスキンケアへの作用

肌を老化させる活性酸素の発生を抑え、肌の弾力やハリ・ツヤを支えるコラーゲンの生成を助ける作用で、若々しくシワのない肌を作るのに役立ちます。
特に、ストレスや紫外線のダメージで肌の老化が気になる人、また目に見えてシワやたるみが目立つようになってきた人には、欠かせないビタミンと言えます。

ビタミンEのスキンケアへの作用

肌が老化しないように自らが活性酸素を浴びて肌を守り、血行を促進して肌細胞の隅々にまで栄養を届けて、肌を若返らせ血色を良くする作用があります。
特に顔色の悪さから老けた印象を与えやすい人、首や肩にコリがある人に有効的です。

美肌のためには、ビタミンはどれか一種類のみを摂れば良いというわけではなく、いろいろなビタミンを効率よく摂ることが求められます。

ビタミンC誘導体ってどんな成分なの?

ビタミンC誘導体とは、もともとは分子構造が不安定で肌に浸透・吸収されにくい特性を持っているビタミンCを、効果的に浸透するよう改良した成分のことです。

従来のビタミンC(L-アスコルビン酸)よりも肌の角質層に浸透しやすく、肌に吸収された後に酵素反応によってビタミンCに変換される性質を持っています。
ビタミンC誘導体で改善される肌トラブルには、以下のようなものが挙げられます。

ビタミンC誘導体で改善が期待される肌トラブル
ニキビ、シミ、シワ、テカリ(皮脂の過剰分泌)、毛穴の汚れ  など

なお、ビタミンC誘導体には「水溶性ビタミンC誘導体」「油溶性ビタミンC誘導体」「両溶性ビタミンC誘導体」の3種類があり、それぞれ以下の特徴があります。

水溶性ビタミンC誘導体

効き目が表れるのが早く、特にメラニンや色素沈着によるシミの除去や、皮脂の過剰分泌によるニキビや肌荒れの改善に効果を発揮します。
水に溶ける性質を持つため、化粧水に配合されることが多いですが、刺激が強いため敏感肌の人には肌荒れや乾燥肌の原因となることもあります。

油溶性ビタミンC誘導体

水溶性のビタミンC誘導体を油分に混ぜても壊れないよう改良したもので、乳液やジェルなどに配合され、真皮までの浸透率の高さと肌への刺激が少ないのが特徴です。
即効性は水溶性に比べて低いものの、保湿性も高いので敏感肌・乾燥肌の人でも使用しやすく、色素沈着を防いで肌細胞の活性化・代謝を助ける作用が期待できます。

両溶性ビタミンC誘導体

近年になって開発された、比較的新しい「新型ビタミンC誘導体」と呼ばれるものです。
水溶性と油溶性両方のメリットを持ち合わせており、即効性が高く、安定して大量のビタミンCを真皮まで届けることができるよう、調整されています。
シミ、シワ、くすみの改善効果が期待でき、化粧水にも乳液にも配合できますが、まだ開発されて日が浅いため臨床データは少ないです。

おわりに:各種ビタミンを、食事と化粧品から効率的に肌に浸透させよう

男女にかかわらず、肌を美しくするのに必要が栄養成分は同じです。このため男性も、肌に良い栄養成分の代表格であるビタミン類を積極的に摂取することで、美顔・美肌を手に入れることができます。美顔・美肌に効果的なビタミンA・B群・C・Eは、食事から意識的に摂取する以外にも、化粧品で皮膚の外側から浸透させることもできます。この記事を参考に、食事とスキンケアの両方から美顔・美肌をめざしてくださいね。

監修 : ソラリアクリニックグループ特別顧問、泌尿器科専門医、指導医、医学博士 古賀 祥嗣

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