育毛(発毛)に大切な毛母細胞って?どうすれば活性化できる?
毛母細胞は髪の成長に関わっていて、発毛・育毛を目指すときには毛母細胞の活性化が鍵になってきます。そこで今回は、毛母細胞のはたらきや活性化させる方法を解説していきます。薄毛治療の基礎知識として覚えておきましょう。
育毛・発毛に重要な毛母細胞の働きとは!?
頭皮の外側にあって私たちが普段髪の毛と呼んでいる部分を「毛幹」、頭皮の内側にあって普段は見えない部分を「毛根」、この毛根の最も下にある球状の部分を「毛球」と呼んでいます。
そして、毛球の先端部分にある「毛乳頭」が毛細血管によって運ばれた栄養分を取り込み、そのまわりにある「毛母細胞」がその栄養分をもとに細胞分裂を繰り返して髪の毛を成長させています。
つまり、毛母細胞は髪の生成に関わる重要な細胞であり、毛母細胞が正常にはたらかなくなることは髪の育毛や発毛に大きく左右します。「毛乳頭や毛母細胞を活性化することが髪の成長につながる」といわれているのは、これらのはたらきを高めることがそのまま育毛や発毛に影響を与えているためです。
毛母細胞を活性化するにはどうすればいい?
毛母細胞の活性化には毛乳頭や毛母細胞に十分な栄養分を行き届ける必要があり、そのための手段として以下の方法があります。
生活習慣を見直す
頭皮の血行が悪くなると、毛乳頭や毛母細胞に栄養が行き届きにくくなります。
- 運動不足
- 栄養バランスの悪い食事
- 脂肪分の多い肉や油が多く使った食事
をしていると血行不良となり、頭皮へ栄養が行き届かなくなる可能性があります。
髪に良いといわれているタンパク質、ミネラル、ビタミンを中心に、バランスの良い食生活や適度な運動を心がけましょう。
また髪の毛の成長には、22時~深夜2時に分泌される成長ホルモンが深く関わっているといわれています。
睡眠はホルモンバランスや自律神経を整えるために必要になるので、なるべくこの時間帯には布団に入るようにし、良質な睡眠を取るように意識しましょう。
さらに強いストレスを受けたりストレスにさらされる期間が長くなると、自律神経が乱れ暴飲暴食や睡眠不足の原因になります。趣味などに時間を取り、自分なりのストレス解消法を見つけるなどして対処しましょう。
AGA治療を行う
生活習慣を改善し、健康上の問題がないとされても、抜け毛が改善しないときはAGA(男性型脱毛症)の可能性があります。AGAは、日本の成人男性の約3割が悩んでいるといわれている脱毛症です。
AGAは、プロペシア®の内服やミノキシジルの外用などの治療を通して毛母細胞の活性化やヘアサイクルを正常に戻すことによって改善が見込めると考えられています。ただし、治療薬には副作用などのリスクも少なからずあるため、医師と相談して自分に合った治療を進めていくようにしてください。
毛母細胞が弱ってきたサインは?
毛母細胞が弱ってきた兆候はいくつかありますが、とくにわかりやすいものとして髪の毛の質の変化が挙げられます。
細く短い毛が増えたなどの変化がみられたら、毛母細胞が弱ってきたサインかもしれません。また、抜け毛が増えることもサインのひとつといえるでしょう。抜け毛の本数が毎日100本前後であれば問題ありませんが、それ以上であれば注意が必要です。
この変化にはヘアサイクルが深く関わっています。通常は、「成長期」「退行期」「休止期」というヘアサイクルを通し、それぞれの段階で毛母細胞が細胞分裂をしたり、分裂を止めたりというサイクルを繰り返して髪の毛は生え変わります。髪の毛を一定量に保つことができるのは、髪の毛1本1本がそれぞれ正しいサイクルを繰り返しているためです。
毛母細胞が弱ってきてヘアサイクルが乱れると、抜け毛が増えたり細く短い毛が目立つようになり、最終的に薄毛になってしまいます。
おわりに:毛母細胞を活性化させて、薄毛を予防しよう!
髪に必要な酸素や栄養を毛母細胞に届けることが、髪の成長に大きく関わっていることがわかったのではないでしょうか。毛母細胞を活性化するには、生活習慣の見直しやクリニックなどでの治療が必要です。薄毛対策は早い方が良い結果が出やすいといわれています。できるだけ早く対策を始めるようにしてください。