気になる男のシミは何故できる?シミを消すにはどうすればいい?

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シミと聞くと女性の悩みだと思われがちですが、シミは男性にもできます。
近年では男性用のシミ対策化粧品も増え、男性のシミに対する意識も高まっています。
こちらではいつの間にかできるシミの発生メカニズムやシミの種類、対処法についてご紹介していきます。

男性のシミは紫外線が原因?

私たちの肌は大きく分けると3つの層からなり、表皮・真皮・皮下組織に分類されます。
一番外側にある表皮は、わずか0.2ミリの厚さでできており、シミが発生するのは表皮の中です。

表皮は上から順に角質層・顆粒層・有棘層(ゆうきょくそう)・基底層の4つの層に分けることができ、基底層で作られた新しい細胞がどんどん上へ押し上げられ、表皮が生まれ変わり、最終的にアカとなって剥がれ落ちます。
この仕組みをターンオーバーと呼び、通常約28~40日で繰り返されますが、加齢や不規則な生活などによって徐々に遅れが生じます。

表皮の最下層である基底層には、メラノサイトと呼ばれる色素細胞があります。
メラノサイトは紫外線を浴びるとメラニンという色素を生成し、紫外線から肌を守る役割をします。
これが日焼けです。

紫外線によるダメージを表皮だけでとどめようと日焼けが起き、本来であればターンオーバーとともにダメージを受けた部分は剥がれ落ちていくこととなりますが、紫外線の浴びすぎはメラノサイトを増やすことに繋がり、メラニンの生成が活発になります。

そして、メラニンが増え、ターンオーバーでなかなか剥がれ落ちずに、色素沈着が進んでしまったものの正体がシミです。
男性のシミの原因として多いのは、この紫外線トラブルの蓄積によるもので、老人性色素斑(ろうじんせいしきそはん)といわれています。
50歳を過ぎると8割の方に現れるとされていて、年齢に比例するように目立ってきます。

シミにはどんな種類がある?

シミにはいくつか種類があり、発生理由や発生場所、あらわれ方などによって呼び方が変わります。

老人性色素斑

シミの多くは老人性色素斑です。
加齢や紫外線の浴びすぎによって生じ、顔では主にこめかみや頬、体では背中や肩、手などにみられ、比較的境界がはっきりした黒・茶・褐色にシミがあらわれます。
発生してから経年的に徐々に大きくなったり、色が濃くなったりすることもあります。

雀卵斑(じゃくらんはん)

そばかすのことです。
遺伝的要素の強い色素斑で、顔では頬や鼻に左右対称にみられる茶色や茶褐色の色素斑です。

肝斑(かんぱん)

中高年の女性に多く見られ、顔にのみ、あらわれるのが特徴です。
額・目の周り・頬などに境界のぼやけた黒褐色や褐色の色素斑ができます。
まれに男性にもみられますが、原因は妊娠・出産・更年期・ストレス・抗がん剤などのホルモンバランスに影響する状況で生じる傾向があります。

炎症性色素沈着

体のどの部分にもあらわれるシミで、外傷・手術・にきび・かぶれ・火傷・虫刺さされなどによる、強い刺激が原因でできます。

摩擦黒皮症

ナイロンタオルなどの外的摩擦によって生じます。
発生場所は首・鎖骨・肩甲骨・肘あたりです。
生活習慣を変えることで改善に期待できます。

シミの対処法と予防対策は?

シミの予防にもっとも効果があると考えられているのは、紫外線対策です。
前述したように、多くのシミの発生理由は、紫外線の浴びすぎによるメラニンの過剰生成と考えられているため、紫外線を浴びすぎないように服装に気を付けたり、日焼け止めを利用したりすると良いでしょう。

日々の食生活で、メラニンの生成を抑えるビタミンCを摂るのもおすすめです。
食材から摂取するのが好ましいですが、サプリを利用する方法もあります。
すでにできてしまったシミの対処法では、シミ対策サプリや皮膚科で処方された薬などを使って、体の内側からシミにアプローチすると良いです。

シミ対策化粧品や男性でも使えるファンデーションやコンシーラーの利用、近年ではレーザー治療によるシミの除去も珍しくはありません。
すでにできてしまっているシミについては、自分に合った方法をよく考えて行なっていきましょう。

おわりに:今すぐできるシミ対策は紫外線予防

シミの主な原因は紫外線によるものです。
まずは紫外線の予防に努め、シミを増やさないようにしてください。
そして、すでにできてしまっているシミに対しては、目立たないように工夫したり、必要に応じて消したりする方法を選択していきましょう。

監修 : ソラリアクリニックグループ特別顧問、泌尿器科専門医、指導医、医学博士 古賀 祥嗣

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