帽子の蒸れが薄毛を招く!?ハゲを帽子で隠してはいけないの?

薄毛

帽子は、日よけやお洒落、くせ毛隠しなど様々な場面で使えますが、頭皮が蒸れて薄毛の原因になると聞いたことのある人は多いと思います。
髪のことを気にして帽子をかぶるのを躊躇してきた人も多いでしょう。
今回は、帽子をかぶることが本当にハゲに繋がるのか、詳しく説明していきます。

帽子がハゲの原因というのはウソ?

帽子をかぶっている状態は、かぶっていない状態よりも頭皮に何かしらの影響があると考えている人は多いです。
それが本当にハゲに繋がるのか、結論から言うとそのようなことはありません。
薄毛の原因としては以下のようなものがあげられます。

血行不良
髪の毛も体の一部です。
血の巡りによって栄養が運ばれ、健康な状態を維持しています。
生活習慣などによっても血行不良は引き起こされるため、一概に帽子だけが原因で薄毛の原因になっているとは考えづらいものです。
ストレス
私たちの体はストレスを感じると、様々な場所に影響が出てきます。
食欲不振やたちくらみ、気持ちが憂鬱になったり何に対してもやる気がなくなったり、重症になると日常生活に支障が出ることもあります。
これは自律神経のバランスがストレスによって崩れてしまうことが原因です。
自律神経はホルモンバランスを整える作用もあるため、自律神経が乱れてしまうと髪の成長サイクルが狂い、結果として薄毛の原因になる場合があります。
栄養バランス
健康な体を維持するために食事はとても大切です。
たとえば、同じ食材ばかりを摂取していたり、塩分などの調味料を過剰に摂取していたりすると栄養バランスが崩れて、必要な場所に必要な栄養が行き届かなくなっていきます。
とくに脂質や塩分を多く摂り過ぎると、髪の毛穴をふさいで血行が悪くなり、抜け毛が多くなると考えられます。
整髪料やシャンプーの洗い残し
普通に生活しているだけでも、新陳代謝によって頭皮に皮脂や汚れがたまっていきますが、整髪料やシャンプーの洗い残しは頭皮の毛穴をふさぐことに繋がります。
髪の成長サイクルを妨げ、ふさがった毛穴の髪の毛はどんどん細くなっていきます。

このほかにも過剰なアルコールの摂取や睡眠不足、喫煙や紫外線など、薄毛に繋がる原因はたくさんあるのです。
帽子をかぶることが、ハゲの原因になる根拠として確実でないことがわかります。

ただし、帽子の蒸れで皮膚炎になる可能性が!?

帽子がハゲの原因になるとは考えにくいですが、長時間帽子をかぶり続けて蒸れている環境は、皮膚炎を起こす可能性があります。
帽子をかぶっていると、かぶっていない状態よりも頭皮の湿度が上がります。

頭皮以外のすべての肌に言えることですが、体には常在菌が多く存在し、そのバランスを保ちながら肌を健やかな状態に保っています。
しかし蒸れると常在菌のバランスが崩れて、雑菌が繁殖しやすく、かゆみや炎症などの頭皮トラブルを招くのです。
このような頭皮トラブルは薄毛に繋がることもありますので、帽子を着用する際には以下でご紹介する注意点に気を付けてください。

帽子をかぶるときはどうすればいい?

まず、帽子をかぶるときにはできるだけ通気性の良い素材を選びましょう。
特に夏場ですとニット帽やレザーなど、通気性の悪い素材は避けた方が良いです。
麻や麦わら帽子などは通気性が良くておすすめです。

ぴったりとした帽子は頭を締め付けて、蒸れや血行不良を引き起こしますので、少しゆったりとしたサイズを選び、湿気を逃がしましょう。

時々帽子をはずす時間を作ったり、汗をかいた時にはこまめにタオルで拭いたりしてください。
帽子をかぶった後は丁寧に髪の毛を洗って、毛穴に汚れが詰まったままにならないように気を付けるように心がけて、着用後の帽子に汗や皮脂汚れが残っていると雑菌が繁殖しやすいので、洗って乾かすようにしましょう。

おわりに:日ごろの丁寧なケアで薄毛の防止を

帽子が直接ハゲに繋がることはないとお話ししましたが、帽子をかぶることによって起きる蒸れや毛穴汚れが頭皮のトラブルを招き、結果薄毛を引き起こす可能性があります。
帽子をかぶるときにはいつもより丁寧なケアを心がけて、生活環境の見直しもしてみると良いでしょう。

監修 : ソラリアクリニックグループ特別顧問、泌尿器科専門医、指導医、医学博士 古賀 祥嗣

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