薄毛の治療薬にはどんなものがある?市販品で効くものはあるの?
薄毛治療のひとつに薬の使用がありますが、どのような薬があるのか、それぞれの薬の違いなどはご存知でしょうか。今回は、主な治療薬とその違いなどについてご紹介します。
日本の薄毛治療薬は3つ!その効果と副作用とは!?
薄毛の治療薬にはさまざまなものがありますが、中でも国内で製造・販売が認可されているのは、以下にご紹介するプロペシア®、ザガーロ®、ミノキシジル(有効成分)の3種類のみです。(2018年6月現在)
プロペシア®
AGAの治療薬として、国内で初めて認可された医薬品です。有効成分の「フィナステリド」を含んだ内服薬で、2型5αリダクターゼという酵素の作用を抑制するはたらきがあります。
2型5αリダクターゼは薄毛の原因といわれている「ジヒドロテストステロン(DHT)」という男性ホルモンの産生に関わっているため、薄毛の進行を遅らせる効果があるといわれています。
- 副作用
- 性欲減退や肝機能障害などの副作用がある他、未成年・女性への処方は禁止され、妊娠中の方は薬に触れることも避けた方が良いといわれています。
ザガーロ®
「デュタステリド」という有効成分を含んだ内服薬で、フィナステリド(プロペシア®)と同様に、5αリダクターゼの作用を抑制するはたらきがあります。
フィナステリドとの違いは、5αリダクターゼの1型と2型の両方に作用することです。
- 副作用
- こちらも性欲減退や肝機能障害などの副作用があります。
また、未成年・女性にはその効果が認められておらず、妊娠中・授乳中の女性が服用することで、乳児や胎児の発育に悪影響を与える可能性があるといわれています。
ミノキシジル(有効成分)
ミノキシジルは薄毛治療によく使用されている有効成分で、国内で効果が認められた市販薬(2018年6月現在)として有名なのは「リアップ®」です。
ミノキシジルは血管を拡張させて血流を改善し、髪の主成分であるタンパク質の合成を促進したり、髪の毛の成長に深く関わる毛母細胞の活性化に関わっています。
- 副作用
- 低血圧症やかゆみやかぶれなどの副作用があり、特に心臓疾患がある方などは注意が必要といわれています。
いずれの薬も服用前には主治医とよく相談の上、服用中に身体の異常を感じた場合には速やかに主治医へ相談しましょう。
市販薬を買うときの注意点
前項でご紹介した、国内で認可されている3種の治療薬のうち、ドラッグストアなどで購入できるのは「リアップ®(ミノキシジル配合)」のみです。
ただし、リアップ®も薬剤師がいる店舗でしか購入することができません。そして、インターネットでの購入の際には、性別やアレルギーの有無などを報告する他、諸々の条件があります。
また、低血圧症やかゆみ、かぶれなどの副作用が起こる可能性もあるため、使用には注意が必要です。
個人輸入は危険?
個人輸入で海外の治療薬を購入できる場合もありますが、安全性や有効性を国内で確認されていないこと、万一健康被害が生じても国の救済制度は受けることができないことなど、気を付けるべき点やリスクがつきものです。
そのため、薄毛治療薬を使用したい場合は、できるだけ病院やクリニックを受診して薬を処方してもらうことが効果も安全性も高いといえるでしょう。
薄毛治療はどのくらい続くの?
薄毛治療の効果が出にくい人の例として
- AGAが進行してしまった人
- 体質的にフィナステリドが効きにくい人
などが挙げられます。また、AGAを長期間放置してしまった人の場合、髪の毛の成長に必要な栄養が長期間運ばれなかった結果として、毛根が機能しなくなることがあります。このように、効果の実感が98%といわれているフィナステリドも、人によっては効果が出ない場合もあるということは覚えておきましょう。
またリアップ®などの育毛剤を使った治療では、その多くが7ヶ月目以降に効果を実感しているという声も上がっていることから、長期間にわたって治療が必要といえるでしょう。
育毛剤はクリニックなどで処方されるプロペシア®などを使用することで、より早く効果を実感できる可能性がありますが、薬や治療法にはさまざまな種類や副作用があるため、主治医とよく相談して治療を進めていきましょう。
おわりに:治療薬の使用は、効果と副作用に注意しよう!
薄毛の治療薬にはさまざまな種類がありますが、国内で認可を受けているのはごく一部です。薄毛の治療は、それぞれの効果と副作用などをよく確認のうえ、主治医とよく相談して進めていきましょう。