新しい薄毛治療薬ザガーロ®の効果とは!?プロペシア®と何が違う?
2016年に販売されたザガーロ®は、プロペシア®と並んで薄毛治療に効果的といわれている薬のひとつです。しかし、この2つの薬の違いはご存知でしょうか。今回はザガーロ®の効果や両者の違いなどをご紹介します。
薄毛治療薬ザガーロ®がAGAに効果がある理由とは!?
AGA(男性型脱毛症)は主に男性ホルモンが深く関わっているといわれています。まず、男性ホルモンである「テストステロン」が5αリダクターゼという酵素と結びつき、さらに強力な男性ホルモンである「ジヒドロテストステロン(DHT)」に変化します。
AGAは、このDHTが「アンドロゲンレセプター」という受容体と結びつくことで、ヘアサイクルが乱れるために引き起こされます。
国内で製造・販売が認められた医薬品である「ザガーロ®」は、0.1mgと0.5mgの2種類の錠剤があり、有効成分であるデュタステリドを配合した内服薬です。このデュタステリドには、AGAの主な原因であるDHTの生成に関わる「5αリダクターゼ」を抑制する効果があるといわれています。
ザガーロ®とプロペシア®は、何が違うの?
プロペシア®、ザガーロ®ともにAGAの原因であるジヒドロテストステロン(DHT)の生成に関わっている「5αリダクターゼ」を抑制する効果があると考えられています。
ただし、5αリダクターゼには「1型」「2型」の2種類があり、プロペシア®は「2型」のみに反応し、ザガーロ®は「1型」「2型」の両方に反応して5αリダクターゼを抑制することが知られています。
その上、ザガーロ®は2型5αリダクターゼの抑制もプロペシア®の約3倍多く阻害するといわれています。そのため、これまでプロペシア®を服用してあまり効果が得られなかった方もザガーロ®を服用することで、薄毛への効果が期待できる可能性があります。
また、ザガーロ®はAGAの主な原因といわれるDHTが結びつく受容体の「アンドロゲンレセプター」の占有率がプロペシア®よりも高いといわれています。つまり、占有率が高くなることでプロペシア®よりもDHTの生成が抑えられ、その効果も高くなることが期待できるのです。このような理由から、ザガーロ®には強力な効果があると考えられています。
ザガーロ®の副作用と使用上の注意点
ザガーロ®は男性のAGAのみが適応となり、他の脱毛症などへは適応となっていません。
また効果が出始めるのは約6ヶ月後といわれており、その後服用を続けても効果がみられない場合には、服用が中止となるケースもあります。ただし個人差があり、早い人では服用3ヶ月後に効果がみられる場合もあります。
また、インターネットからも購入はできますが、個人輸入で手に入れられるものについては安全性や効果が疑わしいものもあります。必ず病院で診療を受け、医師から処方してもらいましょう。
- 副作用・禁忌
- ザガーロ®にはプロペシア®と同様に、主に性欲減退や勃起不全などの副作用があり、未成年・女性への処方は禁止されています。また直接成分が肌から吸収されるため、妊娠中の女性は薬に触れることも避けた方が良いといわれています。
また服用中は献血をすることもできません。献血をする際は最低1ヶ月間薬を服用しないようにしましょう。 - 用量・用法の注意点
- 服用量は1日1錠とされており、ザガーロ®0.1mgと0.5mgでは、0.5mgの方が効果的だといわれています。どちらも副作用の現れ方に差がないため、0.5mgが主流となっていくと考えられています。また錠剤を割って服用することでの安全性や効果は保証されていません。皮膚からも吸収されてしまう恐れがあるため、必ず1錠ずつ割らずに飲むようにしましょう。
おわりに:自分に合った治療薬を医師から処方してもらおう!
プロペシア®もザガーロ®も、それぞれ効果的な薬といわれています。自分に合った薬で治療していくためにも、必ず医師の診療を受けて処方してもらうようにしましょう。