育毛剤を選ぶときはどの成分に注目すればいい?正しい使い方は?

発毛

薄毛が気になる方なら、育毛剤はなんとなく試してみたい方法のひとつかもしれませんね。そこで今回は、育毛剤の効果や正しい使い方などをご紹介します。気軽に試せるものだからこそ、正しい知識を身につけておきましょう。

育毛剤とはどんなもの?AGAは治せる?

「発毛」とは、髪の毛が抜け落ちて髪の毛が生えていない状態の毛穴に、新しい髪の毛が生えてくるようにすることをいいます。一方の「育毛」とは、今生えている髪の毛を健康を保ち、太くコシが出るようにすることをいいます。

この育毛を促すためのものが、育毛剤です。育毛剤は、髪の毛を丈夫に育てるようにはたらきかけたり、今後生えてくる髪の毛が強くなるように促していきます。育毛剤にはセンブリエキスやヒノキチオールなどの成分が含まれていますが、これらの成分には血行促進や頭皮環境を整える効果などがあるといわれています。

AGA(男性型脱毛症)は主に男性ホルモンの「ジヒドロテストステロン(DHT)」が深く関わり、ヘアサイクルを乱すことによって引き起こされます。AGAの改善にはDHTによって乱れたヘアサイクルを正常に戻し、発毛や育毛を促すことが重要とされているため、育毛剤に含まれている成分だけではAGAの改善は期待できないでしょう。AGAに関しては、育毛剤はあくまでも補助的な対策であることを理解しておきましょう。

育毛剤の選び方 ― 発毛成分に注目しよう!

育毛剤に使われている主な成分には、以下のようなものがあります。

t-フラバノン
ある研究では、t-フラバノンが配合された育毛剤をAGAの方が使った場合、使用後6ヶ月で抜け毛の減少や髪が太くなったという報告があります。
ビオチン
ビオチンは髪の毛の成長に関わる毛母細胞を活性化させるはたらきがあるといわれています。
センブリエキス、ニンジンエキスなど
センブリエキスには血行促進や毛細血管を拡張させる効果があるとされ、栄養や酸素を頭皮に行き届きやすくします。またニンジンエキスには血行促進や保湿力があり、副作用もあまりないといわれています。どちらも多くの会社が採用している育毛成分です。
ヒノキチオール、β-グリチルレチン酸など
細菌の繁殖を防ぎ、頭皮の炎症やフケなどといった頭皮のトラブルを防ぎます。

育毛剤は、配合されている全ての成分を表示することが義務付けられています。育毛剤を選ぶ場合には、このような成分が含まれているかを事前に確認したうえで購入しましょう。

育毛剤の正しい使い方

使用する際は、主に以下の2点に気を付けましょう。

頭皮の汚れをしっかり落として乾かす

お風呂に浸かることで血行を良くし、しっかりシャンプーをして毛穴の汚れを洗い流しましょう。また根元からしっかり乾かし、水気を取りましょう。頭皮の余分な皮脂や水分などがなくなることで、育毛剤が頭皮内部まで浸透しやすくなります。

使用量を守り、頭皮マッサージをする

育毛剤のトラブルのひとつに、使用量が多すぎたことによるかゆみが挙げられます。育毛剤は必ず用法用量を確認して、適切な量を使うようにしましょう。
また育毛剤は髪の毛ではなく、頭皮に直接つけなければ効果が現れません。うまく頭皮につけるには、髪の分け目に沿ってつけていくのがポイントになりますが、このときしっかりと分けるというよりも、手でなんとなく分け目をつけるくらいがちょうど良いとされています。また、頭皮マッサージで血行が良くすると、育毛成分の効果が上がりやすくなるといわれています。

おわりに:育毛剤を薄毛対策に役立てよう!

薄毛を改善させるためには、育毛剤はもちろん、生活習慣を見直すことなども必要となってきます。また、薄毛の原因によっては、セルフケアでは改善できないものもあります。自分にとって最も良い方法で治療を進めていくためにも、一度は病院やクリニックに相談しましょう。

監修 : ソラリアクリニックグループ特別顧問、泌尿器科専門医、指導医、医学博士 古賀 祥嗣

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