育毛成分「アデノシン」は薄毛に効果ある?副作用はないの?

発毛

新しい有効成分の「アデノシン」をご存知でしょうか。2004年に国から認められ、今後も期待できる育毛成分のひとつといわれています。そこで今回は、アデノシンの効果や副作用などについてご紹介します。

アデノシンってどんな成分?どんな効果があるの?

アデノシンはもともと人間の身体の中にあり、私たちのDNAを構成している成分のひとつです。主なはたらきとして、体内にあるエネルギーを合成したり、巡らせたりすることなどが挙げられます。

このアデノシンが髪に与える影響としては、主に以下の3つがあるといわれています。

発毛促進因子をつくる
アデノシンは、髪の成長に大きく関わる毛乳頭細胞にはたらきかけ、FGF-7と呼ばれる発毛促進因子をつくり出します。
抜け毛を予防する
アデノシンは血行を促進させるはたらきがあり、毛根に必要な酸素を運ぶことで栄養を行き届けることができます。
髪を太く長く育てる
「成長期」「退行期」「休止期」という3つにわけられるヘアサイクルのうち、髪の毛を成長させている成長期の期間を延ばして退行期への移行を防ぎ、太くコシのある髪の毛への成長を助けます。

アデノシンに副作用はある?AGAには効くの?

アデノシンは、私たちの身体の中にもともと存在しています。そのため、身体がアデノシンを異物とみなすことはなく、深刻な副作用はないと考えられています。ただし、頭皮のかゆみや発赤などの副作用が起きる可能性があります。

かゆみに関しては、アレルギー反応の一種で、アデノシンだけでなくさまざまな外用薬で起きる可能性のある副作用です。かゆみは一時的なもので大半はしばらくすると治まりますが、長期間にわたって続く場合には医師に相談するようにしましょう。
また特に敏感肌の方がアデノシンを頭皮につけてしまうと、発赤がみられる場合があります。
これもアレルギー反応の一種で、アデノシンが原因物質となっていることもあれば、アデノシンの薬に含まれる他の添加物によって起きていることも考えられます。
いずれにしても、このような症状が長期間続く場合には医師に相談しましょう。

科学的根拠はある?

アデノシンは男女問わず使用できることがメリットですが、AGA(男性型脱毛症)に関してはその効果に科学的根拠はないといわれています。軽度の場合は効果が期待できるかもしれませんが、重症になってしまった場合にはアデノシンによる効果はあまり期待できないと考えて良いでしょう。このようにかなり進行してしまったAGAの対処としては、プロペシア®やミノキシジル、自毛植毛など他の治療法の検討が必要な場合がありますので、専門医に相談してください。

アデノシンはどんな人におすすめ?

アデノシンは、主に以下のような方に向いています。

髪に元気がない方
アデノシンは頭皮の血行促進など、頭皮環境の改善を助けます。髪にハリやコシがない場合には頭皮環境を整え、髪の成長をサポートすることで育毛の効果が期待できます。
女性の薄毛
アデノシンはプロペシア®やザガーロ®などと違い、女性も使用することができる成分です。ストレスやホルモンバランスの乱れによる薄毛などに効果的といわれています。
抜け毛が気になる方
毛母細胞のはたらきが低下することで、抜け毛は増加します。アデノシンはこの毛母細胞にはたらきかけ、ヘアサイクルを正常にすることで髪の成長を助けてくれます。
カフェインをあまり摂取しない方
アデノシンの眠気を引き起こす作用や血管を拡張させるなどのはたらきは、カフェインのもつはたらきとは真逆のものです。そのため、カフェインを普段から摂取する方の場合には、アデノシンの効果があまり感じられない可能性があります。

おわりに:アデノシンは薄毛改善の選択肢のひとつになる!

アデノシンは軽度のAGAや女性の薄毛にも使用することができるうえに、重大な副作用もないといわれていることから、気軽に試せる成分のひとつです。気になる方は一度、病院やクリニックなどに足を運んで相談してみましょう。

監修 : ソラリアクリニックグループ特別顧問、泌尿器科専門医、指導医、医学博士 古賀 祥嗣

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