EDの症状には勃起不全以外もある?初期症状をチェックしてみよう!
「勃起しても十分硬くならない」「勃起の状態が保てない」などという人は、もしかするとED(勃起不全)の可能性があります。そこで今回は、EDのメカニズムや代表的な初期症状などをご紹介しますので、セルフチェックに役立ててください。
EDの症状とは?
ED(勃起不全)は十分な勃起が起こらない、もしくは維持できないために満足のいく性行為ができない状態を意味します。主な症状には、「全く勃起することがない」という状態から、「勃起を持続できない」「勃起してもあまり硬くならない」といったものまでさまざまです。そのため、EDという自覚がない場合でも、EDの可能性があります。
脳が性的刺激を感じ、その刺激が正常に神経を通って男性器の陰茎に伝わると、陰茎海綿体と呼ばれるスポンジ状の組織の動脈が拡大して血液を溜め込み、大きく膨張して硬くなっていき勃起します。その際、重要なはたらきをもつのが「cGMP(環状グアノシン一リン酸)」です。cGMPは性的刺激によってつくられ、陰茎海綿体の筋肉を弛緩させる効果があるといわれています。
cGMPのはたらきで筋肉が緩むことによって陰茎に血液が流入し、正常な勃起へとつながるのです。
その後に性的興奮が収まると、cGMPを分解する「PDE5(5-ホスホジエステラーゼ)」という酵素のはたらきによって血管を締め、勃起を鎮めます。
つまり、十分な性欲・神経の伝達・陰茎への十分な血液の流入の3つが全て満たされることによって、正常な勃起が起きると考えられています。このうちのどこかが上手くはたらかなくなることがEDの原因と考えられています。
たとえば、神経にダメージがあると、勃起を持続させようとする信号が正しく伝わらなくなるので、十分な勃起を保つことができなくなります。また、病気や老化などで血管が十分に拡大しなくなってしまうと、陰茎に血液が十分に流れ込まなくなってしまいEDになってしまうことがあります。
このような不具合は、糖尿病や高血圧などの生活習慣病や前立腺がんなどの手術による神経や血管の損傷が原因になることもあるのです。
つまり、うまく勃起できないときには、体調不良や急に太ったなどがないか、持病がないか、過去に手術をした経験がないかなども確認する必要があるでしょう。
EDの初期症状 ― 兆候がないかチェックしてみよう!
たまに勃起しないときがあるという人でも、「たまたま調子が良くなかったのかもしれない」などと体調を理由にしてしまう場合もあるかもしれません。しかし、EDに悩む人は1,100万人ほどいるといわれ、自覚症状のない人もEDである場合があります。早めに気づいて治療を開始するためにも、以下の項目をもとに主な初期症状をチェックしてみましょう。
- 勃起した状態を維持する自信がない
- 朝立ちの回数が減った
- 勃起したとき、挿入に十分な硬さにならない
- 性交の際、挿入中に中折れが起きる
- 性交の際、挿入後に勃起状態を維持できない
- 性交に対して満足感が得られない
ただし、このチェック項目はEDの可能性を疑うための目安です。気になる場合は、早めに病院やクリニックで診察を受けましょう。
勃起不全以外の症状が出ることもある?
EDの状態が長期間にわたって続くと、男性としての自信喪失につながりやすいといわれています。一度上手くいかなかった場合に次の心配もするようになり、段々と心理的に負荷がかかる場合があるためです。また、EDであることによって日常生活にも支障をきたし、仕事に身が入らなかったり、パートナーとの関係にも亀裂が入るかもしれません。
さらにEDは高血圧や糖尿病、心筋梗塞などさまざまな病気によって発症することもあるため、EDの症状だけでなく、病気そのものの症状が日頃から現れる場合があります。
ほんの些細なことでもいつもと違うような症状がみられたら、早めにクリニックなどへ受診することをおすすめします。
おわりに:思い当たる症状がみられたら、早めに病院へ
EDというと恥ずかしさなどから、つい病院の受診をためらってしまう人もいるかもしれません。しかしそのまま放置した場合、症状がさらに進んでしまう可能性も考えられます。少しでも気になることがある場合には、早めに病院やクリニックを受診しましょう。