育毛剤とフィナステリド(プロペシア®)は併用できる?
効果があるといわれる育毛剤と、厚生労働省から認可を受けているフィナステリドを併用できたら、より高い効果が期待できると思いますよね。そこで今回は、育毛剤とフィナステリドの併用可否やフィナステリドを服用する際の注意点などをご紹介します。
育毛剤とフィナステリド(プロペシア®)の違い
育毛剤の目的は、今ある髪の毛を健康に保ち、髪の毛を育てることです。髪の毛を丈夫に育てるようにはたらきかけたり、今後生えてくる髪の毛が強くなるように促します。
育毛剤にはカプサイシンやノコギリヤシなどの成分が使われていて、抜け毛を防いだり頭皮環境を整える効果があるといわれています。
フィナステリド(プロペシア®)は国内で製造・販売が認められたAGA治療薬で、AGA(男性型脱毛症)の主な原因といわれる「ジヒドロテストステロン(DHT)」という男性ホルモンの生成に関わる5αリダクターゼを抑制する効果があるといわれています。
また育毛剤は、頭皮に直接塗ることで皮膚から成分を浸透させるのに対し、フィナステリド(プロペシア®)は、錠剤を飲んで成分を体内に吸収させるという違いがあります。
育毛剤とプロペシア®は併用できる?
基本的に、フィナステリド(プロペシア®)と他の薬との併用は問題ないとされています。
ただし、AGAの治療をしていく過程で病気にかかるなど体調不良になってしまうと、育毛剤の成分によっては、病気の症状を悪化させたりする可能性がないとはいえません。
それぞれの副作用や注意事項は事前に確認しておきましょう。不安がある場合は、必ず医師に確認してください。
フィナステリドはDHTの生成に関わる5αリダクターゼを抑制する効果があるといわれていますが、頭皮環境を整える効果はあまりないとされています。もし、頭皮環境が原因の薄毛であればフィナステリドで薄毛の改善は見込めないでしょう。
併用するにしても、自分の薄毛にフィナステリドが効くかを確認しておく必要があります。フィナステリドは、必ず医師に処方してもらいましょう。
プロペシア®を飲むとき、何に注意すればいい?
プロペシア®は男性のAGAのみが適応となり、他の脱毛症などへは適応となっていません。また効果が出始めるのは約6ヶ月後といわれており、その後服用を続けても効果がみられない場合には、服用が中止となるケースもあります(ただしプロペシア®は服用後1年で98%の方に発毛の効果が認められています)。
また成人男性の服用量は1日1錠ですが、場合によっては増量となることもあります。その場合でも1日5錠が上限とされており、増量したからといって効果が高まるわけではありません。また錠剤を割って服用することでの安全性や効果は保証されていないだけでなく、皮膚からも吸収されてしまう恐れがあるため、必ず1錠ずつ飲むようにしましょう。医師とよく相談の上、服用量などを判断することが必要です。
そして、未成年・女性への処方は禁止されていることも忘れてはいけません。直接成分が肌から吸収されるため、妊娠中の女性は薬に触れないようにしましょう。
また服用中は献血をすることもできません。血液中にプロペシア®の成分が含まれているため、献血をする際は最低1ヶ月間薬を服用しないようにしましょう。
おわりに:育毛剤とフィナステリドを併用する際は、医師に相談しよう!
基本的に育毛剤とフィナステリドを併用しても問題ないとされています。ただし場合によっては、体になんらかの影響が出る可能性も考えられます。併用は、必ず医師に相談して許可をもらってからにしましょう。