性欲低下によるセックスレスを改善するために必要なこととは!?
パートナーとの関係悪化や、不妊の一因ともなる男性のセックスレス。
その主な原因は性欲低下といわれていますが、改善するにはどうすればよいのでしょうか。
今回は性欲低下による男性のセックスレスについて、改善のために必要なことや症状が出たときの注意点などを、まとめてご紹介していきます。
男性のセックスレスを治すには原因の特定が必要!
夫婦またはパートナー間において、特別な事情がないにもかかわらず1か月以上性交渉がなく、かつ今後もその状態が続くと予想される事態を「セックスレス」と言います。
セックスレスは、男性・女性双方の要因によって起こり得るものですが、このうち男性側の事情によるセックスレスが起きた場合には、以下のような原因が考えられます。
男性のセックスレスの原因と考えられるもの
- 性欲相障害
- 過去の経験など、何らかの原因から「性欲の低下」、または「セックスに強い嫌悪を感じる状態(性嫌悪症)」になり、性欲が阻害されてしまうケース。
- 興奮相障害
- 何らかの原因で性的興奮が阻害されることが原因で、EDとも呼ばれる「勃起不全」が起こるためにセックスできなくなってしまうケース。
- オルガズム相障害
- 勃起や自慰・膣外での射精は可能であるのに、膣内射精においては遅漏または早漏の傾向が強く「膣内射精障害」に陥っているケース。
一般的に、男性側に原因があるセックスレスでは勃起不全(ED)が知られていますが、大別したものだけでも上記3つの原因があることがわかります。
男性は無条件に「性欲が強いもの」と考えられがちな傾向もありますが、当然のことながら、人によって性欲の程度やセックスレスの原因もさまざまなのです。
男性のセックスレスを治すには、適切な検査で個人個人のセックスレスの原因を特定し、原因にあった方法で治療することが求められます。
性欲低下の原因は男性更年期障害!?こんな症状に注意しよう!
男性の性欲低下の一因としては、加齢やストレスからくる男性更年期障害も考えられます。
男性更年期障害は「LOH症候群」とも呼ばれ、女性と同様に性ホルモンの分泌量減少や、ホルモンバランスの変化によって身体にさまざまな変化が起こる疾患です。
閉経に伴って発症する女性と比べ、わかりやすい生理的変化が見られない男性の更年期障害への認知度は低いですが、日本には600万人もの潜在患者がいるとされています。
以下に、男性濃い年期障害のチェックリストを掲載しますので、性欲低下の他にも自分に当てはまる症状があるかどうか、確認してみてくださいね。
男性更年期障害(LOH症候群)のチェックリスト
□ 心身ともに、総合的になんとなく調子が良くないと感じる
□ 関節や筋肉に、原因不明の痛みがある
□ ひどい発汗がる
□ 眠れない、寝つきが悪いなど睡眠の悩みがある
□ よく眠くなってしまう
□ イライラしたり不安感に襲われることが増え、神経質になったと感じる
□ 憂鬱な気分だ
□ 身体の疲労感や、行動力の減退を感じている
□ 筋力の低下がある
□ 自分の絶頂期はもう過ぎたな、と感じる
□ 力尽きた、自分はいまどん底にいると感じる
□ ヒゲが伸びるのが遅くなった気がする
□ 性欲が低下し、性的能力が衰えた
□ 早朝勃起(朝立ち)の回数が減少した
上記のうち2つ以上当てはまった場合は、男性更年期障害が原因でセックスレスを発症している可能性があります。
男性更年期障害を発症しているなら、セックスレスだけでなく心身ともに辛い状態が続くことが予想されますので、無理をしないですぐ病院に行ってください。
ED治療薬で性欲低下を改善できる?
セックスレス改善の治療薬として「ED治療薬」が処方されることがありますが、これはあくまで勃起不全(ED)が原因のセックスレスへの治療薬です。
勃起不全(ED)は、加齢や血行不良によってセックス(膣への挿入)に十分な勃起ができないものの、性欲自体はあるという状態を指しています。このため、性欲低下や男性更年期障害が原因のセックスレスでED治療薬を服用しても、性欲の増進やセックスレスへの効果は望めないでしょう。
性欲低下や男性更年期が原因のセックスレスには、ED治療薬の服用ではなく、原因の特定や生活習慣の改善が効果的です。
ただし、自分では性欲低下の原因や男性更年期障害に気づけないケースも多いので、性欲低下・セックスレスに悩んだら、早めに病院を受診してください。
おわりに:性欲低下によるセックスレスを改善するには、まずは原因の特定を!
男性のセックスレスの原因は、性欲低下や性嫌悪、勃起不全、男性更年期障害など人によってさまざまです。このため、原因にあった正しい方法で治療を進めない限り、セックスレスの改善は見込めません。性欲低下やセックスレスを治療するには、まず原因を把握し、それぞれに合った対処法を取ることが大切です。泌尿器科や不妊外来など、セックスレスに対応した医療機関を受診しましょう。