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運動が老化の予防になるのは何故?やりすぎは逆効果って本当?

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できるだけ老化を遅らせて、元気に年齢を重ねられるよう対策している人は多いでしょう。
数ある老化予防策のなかでも、適度な運動は老化防止にとくに効果的だと考えられています。
今回は運動による老化予防の効果について、そのメカニズムや効果的な運動方法、やりすぎによる弊害などをあわせて解説していきます。

老化を引き起こす「糖化」って?

老化が進む主な原因は、身体の「酸化」と「糖化」の2つだと考えられています。

酸化
体内で過剰に発生した活性酸素が、各細胞を傷つけてさびさせてしまうこと
糖化
過剰摂取した糖が細胞内のタンパク質と結合して変質し、悪影響を及ぼすこと

運動は、上記のうち血管や血液の衰え、肌のたるみやシワ、脳の萎縮や骨粗しょう症などの老化症状を引き起こす「糖化」の予防に効果的だといわれています。
とくに糖質の摂取を適量に制限しつつ運動を行った場合に、高い糖化予防効果が期待できると考えられています。

糖化を防ぐには、有酸素運動がおすすめ

糖化を防ぐには、全身の細胞と血中に含まれる糖を消費し減少させてくれる有酸素運動をおすすめします。

以下に、糖化による老化予防のために有酸素運動で十分な効果を得たい場合に、守るべき注意ポイントを3つご紹介します。

十分な糖化予防効果を得るための、有酸素運動のポイント3つ
  • 血糖値が上がってくる食後1時間後くらいに、運動をして糖を消費すべし
  • 糖化予防の運動習慣は、無理のない範囲でできるだけ継続的に行うべし
  • 体調や体質にあわせて、有酸素運動の種類は選択すべし

なお、いまのところ糖化予防のためにどのくらいの運動時間が適しているのかはっきりとはわかっていませんが、一般的には内臓脂肪が燃え始める1日30分を目安にした方がいいと考えられています。
例えば、食後にコンビニまで行く習慣のある人なら、近所でも遠い方のコンビニに行くようにしたり、通勤や休日の行き先までの1駅分を歩くようにしましょう。

ただし、関節痛などのために歩くと身体に負担がかかる場合は、決して無理はしないでください。この場合は医師に相談しつつ、水中歩行やスイミングを選択するのが良いでしょう。

運動のやりすぎは「酸化」による老化を招く!?

老化のもう1つの原因とされる「酸化」は、ストレスや食習慣の他、体内に取り入れた酸素量に比例して進みやすくなるといわれています。

このため、息切れして苦しくなるほどの運動を何年にもわたって習慣的に続けると、体内に取り込まれる酸素量が多くなり「酸化」が進み老化を引き起こしてしまうことになります。
糖化予防のために始めた運動が酸化の原因となり結局老化を促進してしまっては、元も子もありませんよね。

糖化予防に効果が見込めて、かつ酸化を進行させない程度の有酸素運動としては、呼吸が乱れない程度のウォーキングが適切であるとされています。
老化予防のために有酸素運動をするなら、まずは1日30分程度のウォーキングが、長めの散歩あたりから始めるようにしてください。少し物足りないと感じるようになってから、運動の負荷を上げたり運動時間を増やすようにしてください。

おわりに:適度な運動は「糖化」による老化予防効果が期待できる

老化は細胞の酸化・糖化が原因で起こるとされ、細胞内や血中の糖を消費してくれる適度な有酸素運動は、糖化による老化現象を遅らせる効果があるとされます。1日30分程度を目安に有酸素運動を継続的に続け、習慣化すると良いでしょう。
ただし、呼吸が乱れて息切れするほどの運動は、老化のもう1つの原因である酸化を促進します。糖化による老化予防で運動するなら、呼吸が乱れない程度の運動(ウォーキングなど)をするようにしましょう。

監修 : ソラリアクリニックグループ特別顧問、泌尿器科専門医、指導医、医学博士 古賀 祥嗣

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