頭皮のかゆみは薄毛のサイン?その原因と対処法とは?
乾燥や皮膚疾患で起こる頭皮のかゆみは、髪と頭皮の健康状態を乱してしまうため、薄毛の発症・悪化の一因になるという説があります。
今回は頭皮のかゆみと薄毛の関連性について、頭皮のかゆみが起こる原因や、かゆくなったときの適切な対処法とあわせて解説していきます。
頭皮がかゆい人は、薄毛になりやすいの?
頭皮のかゆみと薄毛の発症・悪化には、直接的な因果関係は確認されていません。
しかし、薄毛が発症・進行する過程でかゆみが発生するケースがあること、そして、頭皮を掻くことで傷つけ、育毛に悪影響を及ぼしてしまうケースはあります。
頭皮に起こった皮膚炎の症状の一部として、かゆみと薄毛が一緒に起こったり、薄毛の進行を加速させてしまう可能性も考えられるでしょう。
頭皮がかゆくなる原因には、どんなものがあるの?
頭皮がかゆくなる理由には個人差がありますが、以下の原因のうちいずれか1つ、または複数の原因によって引き起こされていると考えられます。
頭皮のかゆみが起こる原因
- 頭皮が乾燥することでバリア機能が低下し、刺激に敏感になってかゆみが生じる
- 生活環境や食生活の影響から、皮脂が過剰に分泌されることで頭皮にかゆみが生じる
- バリア機能が低下した結果、頭皮の常在する雑菌が繁殖して炎症とかゆみを起こす
- シャンプーやコンディショナーが肌に合っていないか、きちんと洗い流せていない
- パーマやヘアカラーの薬剤による、頭皮への強い刺激
- 体質的に皮膚が乾燥しやすいのに、何の保湿対策もとっていない
頭皮がかゆいときは、どう対処すればいい?
頭皮がかゆいときは、以下のポイントに注意してシャンプーの種類や洗い方を変えて、あなたの肌質にあった方法で頭皮ケアをすると改善できます。
頭皮のかゆみ予防に効果的な、シャンプーの選び方
- 洗浄力の強い石油系界面活性剤、ラウリル硫酸ナトリウム配合のものは避ける
- 洗った後に髪がきしみ、皮膚が突っ張る石鹸シャンプーも使わない方が良い
- 必要な皮脂が程よくのこる、アミノ酸系やノンシリコンのシャンプーを選ぶ
- フケや強いかゆみ、出血がある場合は、抗炎症・抗菌作用のある薬用シャンプーを選ぶ
頭皮のかゆみ予防に効果的な、シャンプーの方法
- 洗髪前に、ブラシや手櫛で髪のもつれをほどいておく
- シャンプー前に、まずは指の腹を使って髪全体をシャワーでよくすすぐ
- 500円玉大のシャンプーを手に取り、なじませながら泡立てる
- 1回目は後頭部から側頭部、頭頂部まで、髪を洗う感覚でシャンプーする
- 2回目は指の腹を使い、頭皮をマッサージする感覚でシャンプーする
- 2回目のシャンプーが終わったら、1分以上かけてしっかりとすすぎ流す
その他、頭皮のかゆみ改善のためにできること
- シャンプーに重曹を混ぜて洗髪してみる
- 肌環境悪化の一因となる、ストレスを溜めないようにする
- 肌の乾燥予防に効果的なビタミンA、ビタミンEを積極的に摂る
- 肌と、職場や自宅の空気の乾燥を防ぐ
- 洗髪後に十分タオルドライして、ドライヤーの使用を短時間にする
- 洗髪後に、化粧水やオイルで頭皮を保湿する など
かゆみやフケが出ているときに、かゆみ解消と汚れを落とすために爪を立てたり、1日に何回も洗髪するのは逆効果です。
頭皮にかゆみがあるときは、頭皮に適度に皮脂をのこせるよう、シャンプーの選び方や洗髪方法を工夫するとともに、生活や食事の見直しも行うと良いでしょう。
かゆみから頭皮の炎症がすすみ、大量のフケや抜け毛の原因となってしまわないように、早めの対処を心がけてくださいね。
おわりに:頭皮のかゆみと薄毛に直接の関係はない!シャンプーの種類と方法を変えてみよう
頭皮のかゆみは、本人の体質的な問題や生活・食事の乱れ、肌の乾燥などの他、雑菌による炎症などによって起こるものです。このため、炎症症状の一部として薄毛とかゆみが一緒に起こることはあっても、頭皮のかゆみと薄毛に直接の因果関係はありません。頭皮のかゆみ改善には、シャンプーの選び方や方法の改善や、生活の見直しが効果的です。かゆみの元である炎症が薄毛につながる前に、対処しましょう。