ED治療薬シアリス®を飲むときの注意点とは?
現在、日本で承認されているED(勃起不全)の治療薬は3種類あって、このうち「シアリス®」は3番目に承認されました。ここではシアリス®と今までのED治療薬の違い、服用時の注意点、副作用のポイントについて説明します。
シアリス®はバイアグラ®やレビトラ®と何が違うの?
シアリス®の有効成分は「タダラフィル」で、この物質には「ホスホジエステラーゼ5(PDG5)」の発生を抑制する働きがあります。PDE5を阻害する作用はバイアグラ®やレビトラ®と同じであり、他のED治療薬と同様にED(発起不全)の改善効果が期待できます。
ただし、バイアグラ®やレビトラ®と違って、シアリス®には以下のような特徴もあります。
- 持続時間が長い(最大36時間程度)
- 食事による影響を受けにくい(食後に服用できる)
シアリス®の最大の特徴は「持続時間が長い」ことです。バイアグラ®の場合は5時間~6時間程度、レビトラ®の場合は最大10時間程度となっています。一方、シアリス®の場合は10mgで20時間~24時間、20mgで30時間~36時間も効果が持続します。現在承認されているED治療薬の中では最も持続時間が長く、「ウィークエンドピル」とも呼ばれています。
また、シアリス®は「食事の影響を受けにくい」という特徴もあります。しかも「800kcal未満であれば、食事の影響は受けない」と言われています。他のED治療薬の場合は食事の影響を受けたり、より制限が厳しかったりするので、シアリス®の方が服用しやすいです。
シアリス®Rを使用するときの注意点
シアリス®は遅効性の薬であるため、他のED治療薬とは服用タイミングが異なります。そのため、シアリス®を使う場合は「性行為の3時間以上前には服用する」「できる限り空腹時に服用する」ようにしましょう。なお、投与間隔は24時間以上なので覚えておきましょう。
性行為の3時間前には服用する
シアリス®はゆっくりと吸収される分、効果が現れるまでに時間がかかります。通常、3時間程度でピークを迎えるとされているので、性行為の3時間前までに服用しておきましょう。なお、シアリス®の効果が長時間持続するため、早めに服用しておいても問題ありません。
できるだけ空腹時に服用する
シアリス®は「食事の影響を受けにくい」とされていますが、できるだけ空腹時に服用する方がよいとされています。これは胃に食べ物が入っていると、シアリス®が吸収されにくくなってしまうからです。ただ、もし食後に服用するのであれば、「800kcal未満の食事であれば、効果に影響はない」ので、そのカロリー内になるように食事内容を調整しましょう。
前回から24時間以上空ける
シアリス®の持続効果は最大36時間程度とされていますが、前回の服用から24時間以上経過していれば次の薬を服用しても問題ないとされています。
併用禁忌薬に注意をする
シアリス®には併用禁忌薬というものがあります。たとえば、不整脈や狭心症などの治療に使う、硝酸剤や一酸化窒素供与剤などです。そのためシアリス®を希望する場合は、必ず医師に「現在服用している薬があるか」「何の薬を服用しているか」を伝えることが大切です。
副作用が起こりにくいって本当?
バイアグラ®やレビトラ®に比べると、シアリス®は「副作用が起こりにくい」と言われています。これはシアリス®が遅効性の薬であり、ゆっくりと身体の中に吸収されるからです。ただ、中にはほてり、頭痛、めまい、消化不良などの副作用が現れる場合もあります。
また、重篤な副作用として、ごくまれに「過敏症(発疹や蕁麻疹など)が起こる」と報告されています。そのほかにも、目痛や色覚異常といった副作用が起こる可能性もあります。もし気になる副作用があったら、シアリス®の服用を中止して、早めに医師に相談しましょう。
おわりに:シアリス®Rはゆっくり効果が現れるので早めに服用しましょう!
シアリス®には「持続時間が長い」「身体への負担が少ない」という特徴があります。ただ、効果が現れるまで時間がかかるので、性行為の3時間前には服用しておきましょう。また、投与間隔や併用禁忌薬などにも注意が必要なので、分からないことがあれば医師に相談しましょう。