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アトピー性皮膚炎で育毛剤を使ってもいい?どうやって頭皮ケアする?

発毛

頭皮のかゆみや炎症が、アトピー性皮膚炎から起きている方もいるかもしれません。もしそうであれば、通常の薄毛対策をしても良いのか気になるのではないでしょうか。今回はアレルギー性皮膚炎が薄毛につながる原因や対策などについてご紹介します。

アトピー性皮膚炎が薄毛の原因になる?

アトピー性皮膚炎になると、一般的にかゆみや湿疹がみられるようになります。頭皮の場合にも同じ症状が現れ、かゆみで頭皮を強く掻きむしり、抜け毛が増えることがあります。また掻くことによって頭皮へダメージが蓄積され、雑菌が入ってしまい炎症がさらにひどくなることもあるのです。

皮膚は、皮脂と水分量のバランスを適度に保ち、乾燥やほこりなどから肌を守っています。これを「バリア機能」といい、アトピー性皮膚炎になる方はこの機能が弱く、皮膚を守るためにうるおいを保とうとして過剰に皮脂を分泌することがあります。

すると乾燥しているにもかかわらずベタベタしている「ドライオイリー」という状態を引き起こします。ドライオイリー状態は抜け毛の原因になると考えられていることから、遠因的ではありますが、アトピー性皮膚炎が薄毛の原因になるといえるでしょう。

アトピー性皮膚炎の人は育毛剤を使ってもいいの?

無添加の育毛剤を使ったり、パッチテストを行ってトラブルが起こらないことを確認してから使用するのであれば、アトピー性皮膚炎の人が育毛剤を使っても大きな問題は起こらないかもしれません。
しかしアトピー性皮膚炎などのように、頭皮に湿疹や炎症などがある場合には、育毛剤の成分が刺激になって症状が悪化する恐れがあります。

育毛剤の仕様書には「頭皮に湿疹等がみられる場合は使用を控える」など記載されているはずです。育毛剤を使うときは注意事項を守って使用しましょう。
アトピー性皮膚炎はバリア機能が低下し、頭皮が刺激を受けやすい状態にあるため、たとえ軽度であっても自己判断での育毛剤を使うべきではありません。どうしても使いたい場合は、必ず医師から許可をもらったうえで使用しましょう。

アトピー性皮膚炎の人のための頭皮ケア

自分でできるケアには、主に以下のものが考えられます。

食生活に気を付ける

アトピー性皮膚炎を改善するためには、栄養バランスのとれた食事が大切です。特に油や添加物を多く含む食べ物や香辛料などを含む刺激の強い食べ物、また白糖などは控えましょう。脂っこいものに偏った食事をしていると皮脂が増え、頭皮へ栄養が行き届きにくくなります。また香辛料などは血管を拡張させるはたらきがあるため、ほてりや充血が起こりやすくなりますので、アトピー性皮膚炎には良いとはいえません。
糖分の摂りすぎは皮脂の過剰分泌を引き起こす場合があり、アトピー性皮膚炎の症状を悪化させる恐れがあります。

正しいヘアケアをする

一般的に使われるシャンプーは洗浄力が強いものが多いため、アトピー性皮膚炎の人が使うには刺激が強すぎる場合があります。

アトピー性皮膚炎の人には、「グリシン」「グルタミン酸」などが配合されているアミノ酸系シャンプーがおすすめです。アミノ酸系シャンプーは弱酸性のため、頭皮への刺激が少ないといわれています。

そして、シャンプーをするときは頭皮をやさしく洗うことを心がけましょう。ゴシゴシ洗いは頭皮の角質層を傷つけ、バリア機能の低下を招きます。洗い流す際は、すすぎ残しのないようにしっかりすすぎましょう。

また、シャンプーは1日1回で十分です。1日に何度も洗うなど、必要以上に洗うことで本来必要な皮脂まで洗い流してしまい、角質層を傷つけてしまう場合があります。

シャンプー後はヘアオイルなどを使って頭皮の乾燥を予防してもいいかもしれません。ただし、ヘアオイルと使うときは必ず医師の許可をもらってください。

寝具を清潔に保つ

毎日使う枕カバーなどは、特に雑菌が繁殖しやすいといわれています。雑菌が頭皮を刺激して炎症を悪化させないためにも、寝具を清潔に保ちましょう。

おわりに:アトピー性皮膚炎の場合は、病院への相談で早めの対処を!

アトピー性皮膚炎が原因の薄毛は、その他の薄毛と同様に生活習慣の改善やシャンプーの工夫で改善できる場合もあります。ただし自己判断での育毛剤やヘアオイルを使うのは危険です。使用前には必ず医師に確認し、自分の症状に合った対策をアドバイスしてもらいましょう。

監修 : ソラリアクリニックグループ特別顧問、泌尿器科専門医、指導医、医学博士 古賀 祥嗣

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