EDのジェネリック治療薬はある?種類ごとに紹介!
ジェネリック医薬品はさまざまな病気の治療薬として使われているため、何度か手にしたことがある人もいるかもしれません。そこで今回は、ジェネリック医薬品の内容やEDのジェネリック医薬品などをご紹介します。
ジェネリック医薬品とは?
「ジェネリック医薬品」とは、新薬と同じ有効成分を含み、新薬よりも低価格で購入できる薬のことをいいます。新薬の場合、販売されるまでには約10年以上の長い歳月と数百億円もの莫大な開発費用がかかります。また特許が切れる20~25年の間は開発した製薬会社のみが新薬を製造・販売することができます。
しかしこの特許期間を過ぎると、他の製薬会社も厚生労働省の認可を得て製造・販売ができるようになります。これを「ジェネリック医薬品」と呼び、開発期間も新薬に比べて約3~5年と短く、費用も新薬より少額で開発できることが知られています。これはジェネリック医薬品の場合、新薬開発の際に有効性や安全性がすでに確立している上に、医療関係者への薬の使用方法や安全性などの情報伝達も最小限に抑えることができるためといわれています。
また効果についても、新薬と同じ有効成分を配合し、国が定めた厳しい検査基準をクリアしているため、新薬と同等の効果が期待できます。ただし、有効成分の特許以外に製造特許などもあるため、この特許が切れていない場合には新薬と同じ製法で薬を製造したり、同じ添加物を使うことは認められていません。そのため、新しい技術などによって味の改良や使用方法の表示を工夫するなど、飲みやすさや薬の誤飲を防止する工夫がされている薬も増えてきているといわれています。
バイアグラ®のジェネリック薬品
バイアグラ®の特許が切れた2014年5月以降、さまざまな製薬会社がバイアグラ®のジェネリック医薬品を製造するようになりました。バイアグラ®のジェネリック医薬品は、バイアグラ®と同じ有効成分「シルデナフィル」を配合し、血流を増やすことで勃起の手助けをしてくれます。
基本的にバイアグラ®と同じ効果が期待できますが、バイアグラ®とは製造工程が異なる部分があるため、効き目に多少違いが出る可能性があります。ただしバイアグラ®と同じ有効成分でつくられており、国の認可も受けているため、バイアグラ®とほぼ同等の薬と考えてよいでしょう。
バイアグラ®のジェネリック医薬品として国内の会社から初めて販売が開始されたのは、2014年5月に販売された「シルデナフィルOD錠50mgVI『トーワ』」です。ジェネリック医薬品の大手メーカーとして知られる東和薬品株式会社から販売されており、風味がついていたり、水なしで服用できるOD錠として販売している点に特徴があります。
また「シルデナフィル50mgVI『あすか』」は武田薬品株式会社が販売しています。バイアグラ®と同じような、ひし形で青色の剤形をしており、真ん中に割線が入っているのが特徴です。その他、丸くピンク色の剤形のものや50mg錠のみの販売のものなど、さまざまなタイプが各社から販売されています。
シアリス®、レビトラ®のジェネリックはある?
シアリス®、レビトラ®のジェネリック医薬品は2018年7月現在、日本国内で認可を受けたものは販売されていません。しかしどちらの場合も日本の薬剤の特許とは内容が異なるため、海外では製造・販売が認められているケースがあり、海外ではシアリス®、レビトラ®のジェネリック医薬品が販売されています。
ただし、その効果や安全性に正規品と同程度のものが期待できない可能性があるだけでなく、多くの偽物が出回っているという現実があるため安易に使用することは推奨できません。特にインターネットによる個人輸入の場合、見極めが難しいでしょう。
現状でED治療薬のジェネリック医薬品を服用する場合には、バイアグラ®のジェネリック医薬品を病院などから処方してもらうことが望ましいといえるでしょう。
おわりに:ED治療薬のジェネリック医薬品は、バイアグラ®のみ
ジェネリック医薬品は新薬と比べて、費用が安いなどの理由から購入しやすいかもいしれません。ただしED治療薬の場合には特許の関係から、国内ではバイアグラ®のジェネリック医薬品のみが認可を受けています。他のED治療薬の使用は控え、病院などから処方してもらうようにしましょう。