バイアグラで性欲を回復できる?性欲促進するにはどうすればいい?
加齢とともに、性欲減退に悩むようになる男性は少なくありません。
しかし同時にパートナーのため、自らの自信回復のために、性欲を回復させたいと考える男性も多いでしょう。
今回は性欲回復とバイアグラ®の効果について、解説していきます。
バイアグラ®とは、どんなED治療薬!?
バイアグラ®は、勃起不全=EDを改善して、性生活を豊かにするための治療薬です。
もともとは勃起機能の改善ではなく、狭心症の治療薬として開発が進められてきましたが、世界で最初のED治療薬として発売されるに至りました。
有効成分はシルデナフィルで、空腹時に服用すると30~60分ほどで効果が現れます。
具体的には、服用から1時間後を目安に20代男性のような強さと持続力ある勃起を、性的興奮をきちんと感じながら自然なかたちで起こすことができます。
なお、バイアグラ®は食事の影響を受けやすいため、食後に服用すると有効成分の体への吸収が遅くなったり、効果そのものが発揮されなくなるという特徴があります。
バイアグラ®で性欲促進はできる?
男性の勃起は、性的刺激に興奮した脳の中枢神経からの指示が脊髄を経由して陰茎に伝わることがきっかけで起こります。
脳から性的な興奮を受け取った身体は、一酸化炭素と陰茎周辺の血管を拡張させるサイクリックGMPという物質を増やし、陰茎海綿体への血液を送ることで勃起を成立させます。
ただし、常に勃起した状態では日常生活が困難になるので、PDE-5という酵素の働きにより勃起を促すサイクリックGMPが分解されて、勃起が抑制されています。
バイアグラ®は、何らかの理由で性的興奮時にもPDE-5が優位になってしまう男性に対して、PDE-5の働きを阻害することで性交に十分な勃起を促進する薬です。
つまり、男性の性欲ではなく「勃起機能そのもの」に対して働きかけ効果を発揮する薬であるため、興奮や性欲を促進する効果はありません。
バイアグラ®を服用しても、根本的な性欲そのものを回復することはできないのです。
性欲を促進するにはどうすればいい?
男性の性欲低下には、加齢に伴って性ホルモンのバランスが崩れることによって起こる「男性更年期障害」が関係している可能性があります。
男性更年期は、加齢とともに男性ホルモンの一種であるテストステロンの分泌量が低下することで、心身にさまざまな症状が出てくる状態のことです。疲労感や倦怠感、抑うつ状態や行動意欲の低下などの他、勃起不全や性欲の低下も代表的な症状として知られています。
一般的には40~60代、早い人では30代での発症例も報告されていて、年齢にかかわらず性欲低下の一因となり得る疾患です。
年齢や症状から考えて、あなたの性欲減退が男性更年期障害だと思われる場合には、以下の対処を行うのが効果的です。
- ストレスをため込まないよう、こまめにストレス発散を試みる
- きちんと心身の疲労を回復できるよう、1日7~8時間の睡眠時間を確保する
- アルコールは、ビールなら1日500ml程度の適量にとどめる
- 低脂肪高たんぱくな赤身肉や魚類、大豆類などを積極的に食べる
- 1日30分程度の運動習慣を付け、適度な筋肉をつけて男性ホルモンの分泌を促す
なお、上記の対処法を試しても性欲の回復が見られない場合は、パートナーや医師に相談して治療することも考えた方が良いでしょう。
性生活に関する悩みを人に話すことは、恥ずかしいことではありません。
周囲の力を借りることが、自分1人ではたどり着けなかった解決策と出会う糸口にもなり得ますから、勇気を出して相談してみてくださいね。
おわりに: バイアグラ®は勃起改善薬!性欲の回復には他の治療が必要
バイアグラ®は、身体機能的な問題から十分に勃起できないときのための勃起改善薬であり、性欲促進剤ではありません。性欲低下に悩んでいるなら、バイアグラ®ではなく根本的な原因にあわせた治療が必要になります。男性更年期障害の一端として症状が出ているケースも考えられますので、まずはパートナーに相談のうえ、原因と適切な治療法を探ることをおすすめします。