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うつで薄毛になることはある?負のスパイラルから脱出する方法とは?

薄毛

うつ病と薄毛には密接な関係があり、互いに良くない影響を与えている可能性が考えられます。今回は「うつ病で薄毛を起こすのか」、反対に「薄毛でうつ病を起こすのか」について説明します。さらに、この負のスパイラルから抜け出す方法についてもご紹介します。

うつ病が原因で薄毛になることはあるの?

うつ病とは脳のエネルギーが不足している状態のことで、それによって精神的症状や身体的症状が現れます。その症状は多岐にわたり、たとえば以下のようなものがあります。

精神的症状
睡眠障害、脱力感・無力感、頭痛、食欲減退、性欲減退など
身体的症状
意欲減退、抑うつ気分、集中力低下、判断力低下、不安感・焦燥感など

そして、これらの症状が関係して、毛髪の成長に悪影響を与えている可能性があります。そこで、具体的にどのように毛髪の成長が抑制されるのかを見てみましょう。

睡眠障害によって、毛髪の成長が抑制される

毛髪の成長には成長ホルモンが関係しているといわれていて、その成長ホルモンは睡眠中によく分泌されます。しかし、うつ病によって睡眠障害が生じると、慢性的に睡眠不足の状態になってしまいます。結果として、毛髪の成長が抑制される可能性があります。

自律神経が乱れて、頭皮に血液が届かなくなる

自律神経には交感神経と副交感神経の2つがあり、これらの神経が働くことで身体のバランスを整えています。ただし、うつ病を発症すると自律神経のバランスが乱れ、頭皮に十分な血液がとどかなくなり、毛髪に必要な栄養分も不足してしまう可能性があるのです。

意欲減退に伴って、頭皮ケアを怠ってしまう

毛髪の成長には、頭皮環境を良い状態に保っておくことが大切です。しかし、うつ病が生じてしまうと、身だしなみに気を使えなくなる場合があります。その中には「洗髪」なども含まれるため、頭皮環境が悪くなり、毛髪の成長が阻害されてしまう可能性があります。

反対に、薄毛でうつ病になってしまうことも!

一方、薄毛が原因となって、うつ病を発症してしまうケースもあります。これはうつ病の原因に「過度なストレス」があり、薄毛もストレスになるからです。そのため、「毛髪が少なくなる」という精神的な不安が、うつ病の発症に関係している可能性はありえます。

ただし、うつ病の発症には、環境、性格、遺伝などの要因が関係していると考えられています。つまり、薄毛が生じたからといって、必ずしもうつ病を発症する訳ではないのです。あくまでも「薄毛はうつ病の原因の1つかもしれない」と考えておくといいでしょう。

薄毛からうつ、うつから薄毛の負のスパイラルを回避するには!?

うつ病と薄毛の負のスパイラルを回避するには、「うつ病に対する治療」と「薄毛に対する治療」をそれぞれ行う必要があります。そのためには、専門の医療機関を受診することが一番です。それでは実際にどのような治療を受けるのかについて確認してみましょう。

うつ病治療なら心療内科・精神科などを受診する

うつ病治療のためには心療内科や精神科を受診し、そこで専門の医師による治療を受けることが大切です。実際の治療内容は患者さんごとに違いますが、たとえば薬物治療や精神療法、認知行動療法(カウンセリング)などがあります。また、十分に休養を取ることが大切になるので、仕事を休んだり、減らしたりするといった対応も必要になります。

薄毛治療なら皮膚科などを受診する

薄毛の種類が「AGA(男性型脱毛症)」や「FAGA(女性男性型脱毛症)」であれば、薬で治療を行うことが可能です。そのため、皮膚科などを受診して、専用の薬を処方してもらいましょう。また、薄毛の種類が分からない場合も、皮膚科で診断を受けるといいでしょう。

さらに、薄毛の改善を目指すのであれば、無理のない範囲でセルフケアに取り組むのもおすすめです。薄毛は頭皮環境の悪化や、頭皮の血流不足が原因で進行すると考えられています。そのため、医師の指示に従って、洗髪方法や食事内容などにも注意するといいでしょう。

おわりに:うつ病と薄毛に悩んでいたら、それぞれの治療を受けましょう!

もしうつ病と薄毛を同時に悩んでいたら、それぞれに対してしっかりと治療を行うことが大切です。また、受診すべき診療科について悩んでいたら、うつ病であれば心療内科などを、薄毛であれば皮膚科などを選ぶといいでしょう。
どこへ行ったらいいかわからない場合は、まずは薄毛専門のクリニックで相談してみてもかまいません。ひとりで悩みを抱え込まないようにしてください。

監修 : ソラリアクリニックグループ特別顧問、泌尿器科専門医、指導医、医学博士 古賀 祥嗣

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