ED対策を始めるタイミングはいつがいいの?

ED

体の不調や病気はデリケートな事柄で、なかなか相談しづらいと思う人もいるでしょう。男性特有の病気であるED(勃起不全)も、そんな病気のひとつ。この記事では、EDの原因や取り入れたい対策を紹介し、ED治療で抱きがちな「いつから治療を始めればいいんだろう」といった疑問の解消をサポートします。

EDはいつ頃から始まるの?

EDの原因は大きく分けて3つあります。

  1. 体の機能低下による器質性
  2. 精神的な影響による心因性
  3. 心因性と器質性どちらも有する混在型

3つのなかでも、器質性のEDは加齢と深い関係にあります。勃起とは、陰茎の海綿体に送り込まれた血液が維持されている状態です。陰茎を流れる血管や神経の働きが正常に行われなくなると血行不良を招き、勃起を維持できません。
陰茎の血行不良や神経障害を引き起こす主な原因が「動脈硬化」で、加齢に伴い発症リスクが上昇します。そのほか高血圧、糖尿病なども血管にダメージを与えます。これらは生活習慣病と呼ばれ、40代~50代の人が罹りやすい病気です。

40代~50代に多くみられるEDリスク

  • 動脈硬化
  • 生活習慣病
  • メタボリックシンドローム
  • 男性ホルモンの低下
  • 仕事のプレッシャー
  • ストレス
  • 喫煙

心因性はどの年代でも誰にでも起こりうるものですが、40~50代の特徴としては、職場での人間関係、中間管理職というポストからくる責任感などをきっかけにして精神面の負担を抱える傾向があります。

ED対策・治療開始のタイミングは「気になったときから」

風邪をひいたときは発熱やせきが治療開始のサインになりますが、EDはどんな症状がサインなのかわからない人も多いでしょう。EDでは、本人やパートナーが不調や異変を感じたらすぐに病院を受診することをおすすめします。
なぜなら、EDは勃起が完全に起こらない状態のみを指すのではなく、下記のような状態もEDの可能性があるからです。

EDの可能性がある状態

  • 勃起まで時間がかかる
  • 毎回ではないが、時々勃起しない
  • 性行為中に中折れする

また、前の項目でEDの原因のひとつに生活習慣病が潜んでいることを紹介しました。EDは基礎疾患に関連して起こる場合があり、EDの早期治療は基礎疾患改善につながることが多いです。同様に、EDを放置してしまうと基礎疾患がどんどん重症化して治療が長期化・難化するおそれが発生します。「EDかもしれない」と気になる症状がみられたら、自己判断せず早めに医師に相談するのがおすすめです。

セルフケアは危険を伴うことも……!

EDは専門クリニックでの適切な治療を受けることが可能ですが、受診を恥ずかしがったり敬遠したりして、自己診断でセルフケアを行う人もいます。しかし自己診断は症状の悪化を招くこともあります。たとえばサプリメントや海外の医薬品を使用する人がいますが、体に害を及ぼす商品や偽造医薬品も流通しており、厚生労働省は注意喚起をしています。治療は医師に相談して始めるようにしましょう。

20代にEDが始まることもあるので注意!

EDは中高年の男性が発症することが比較的多いのですが、若い方でも発症しています。体が健康な20代では、心因性EDがほとんどです。性行為時の緊張、性に関する知識や経験の不足・不安が精神面に負担を与え、EDを引き起こす傾向がみられます。
元々の性格が繊細であったり、神経質な人も心因性EDに悩むケースが多いようです。職場の人間関係や親しい人の病気やトラブルがストレスを蓄積させることもあります。
EDは、誰が発症しても不思議ではありません。気になる症状や不調を感じたら、気軽に専門クリニックを受診してみてください。また、パートナーの指摘にも耳を傾けて、初期症状を見逃さないようにしてみましょう。

おわりに:EDは「あれ?」と思ったら治療開始。気軽に病院で相談を!

EDは中高年に多くみられますが、どの年代でも誰でも発症する可能性があります。異変を感じたらすぐに病院を受診してみましょう。ED治療が基礎疾患の治療にもつながるかもしれません。早期発見・早期治療で不安を解消してくださいね。

監修 : ソラリアクリニックグループ特別顧問、泌尿器科専門医、指導医、医学博士 古賀 祥嗣

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