テストステロンが少ないと、動脈硬化や血管の病気の危険が高まる?
動脈硬化や心筋梗塞などの原因のひとつに、テストステロンの減少が関わっているのはご存知でしょうか。
テストステロンは男性の健康を考えるうえでとても重要なホルモンで、年齢を重ねた男性ほど注意が必要です。
こちらでは、テストステロンが減少することで引き起こされる病気の危険と、テストステロンを増やす方法についてご紹介していきます。
テストステロンが不足すると動脈硬化になりやすい?
テストステロンとは男性ホルモンの一種で、筋骨の強度の維持、血液をつくる働き、動脈硬化の予防、メタボの予防、脳の働き、チャレンジ精神など、男性の健康や生活に大きく関わっています。
テストステロンの分泌は20代をピークに迎え、徐々に下り坂になっていき、ストレスもテストステロンの減少原因になると言われています。
近年ではこのテストステロンの低下に伴い、動脈硬化や心筋梗塞などの血管の病気のリスクが高まることがわかってきました。
テストステロンには血管を拡張して、血流を良くする働きや、内臓脂肪をつきにくくする働きがあります。
しかしテストステロンが減ると、内臓脂肪がつきやすくなり、体のサビのもととなる活性酸素が増えやすくなります。
これらは動脈硬化を引き起こし、さらに動脈硬化によって心筋梗塞や脳梗塞、狭心症などのリスクにつながるのです。
また、動脈硬化はEDにも深く関わっています。
これは陰茎動脈が硬化して血流が十分でなくなるからです。
動脈硬化は全身に起こりますが、陰茎動脈はほかの動脈に比べて細いため、早い段階でEDの症状があらわれます。
テストステロンの減少によってあらわれる症状は体だけでなく、心にも起こります。
抑うつ感や落胆、不安、疲労感、記憶力や集中力の低下などの、精神・心理症状です。
テストステロンの減少によるこれらすべての症状を、男性更年期障害と呼び、パワー不足や違和感を持ったら年のせいにするのではなく、テストステロンの減少を疑いましょう。
テストステロンはどうやって増やせばいいの?
テストステロンの増やし方には、肉体的なアプローチと精神的なアプローチがあります。
食生活を整える
テストステロンは約95%が睾丸の中で、残る5%が副腎で合成され、コレステロールを原料として生成されています。
テストステロンを増やすためには、まずコレステロール不足にならないようにしましょう。
テストステロンの減少によって内臓脂肪がつきやすくなりますが、ダイエットのために炭水化物を抜くことは逆効果です。
炭水化物は糖質と食物繊維で形成されています。
筋肉に負荷がかかる運動をすると男性ホルモンが増えるのですが、エネルギーとなる糖質がないと分泌量が減ってしまいます。
食物繊維は腸内環境を整える働きをし、腸内細菌が元気になると自律神経も整うので、男性ホルモンを維持するのにとても役立ちます。
糖質は1日に最低でも100g必要だと言われています。
白米に換算すると、ご飯1膳に含まれる糖質が約55gなので、1日に2膳分食べるようにしましょう。
ほかにも、テストステロンを増やすうえでポイントになる栄養素には、亜鉛や体のサビを防いでくれる抗酸化ビタミンなどがあります。
亜鉛は別名「生殖ミネラル」と呼ばれ、男性ホルモンの合成や精子の生成などに深く関係しています。
カキ、ウナギ、牛肉などに多く含まれているので、積極的に摂りましょう。
抗酸化ビタミンは、ビタミンC、ビタミンE、β-カロテンなどがあげられます。
いも類、お茶、植物油、ナッツ類、魚、緑黄色野菜、果物が抗酸化ビタミンを多く含んでいます。
ストレスを発散する
ストレスを受けると、テストステロンの分泌がうまくいかなくなります。
現代人の生活を考えると、ある程度のストレスが毎日かかることは避けられません。
ストレスの発散を行なって、テストステロンを正常に保ちましょう。
夢中になれる趣味を楽しんだり、気の合う友人と会話を楽しんだり、運動をしてリフレッシュしたりするのも良いでしょう。
テストステロンが減少すると、うつや落胆など、気分が落ち込みがちになるので、ポジティブに行動することはとても大切なのです。
おわりに:テストステロンの減少はさまざまな不調をきたします
テストステロンの減少によって、動脈硬化のような血管の病気の危険が高まると、生活の質が低下することが考えられます。
また、精神面にも不調があらわれますので、男性の長い人生において、日々の生活を充実させるためにはテストステロンは欠かせません。
テストステロンが増えやすい生活を心がけ、体も心も健康な毎日を送りましょう。